前の続きです。また中途半端なとこで終わってます。
エロに試行錯誤中なので続きは遅くなると思います。もしかしたら先に他の作品UPするかも。
あと、表と裏の雑記を両方fc2にしたので、表ブログの携帯からの更新が出来なくなりました。
表がまったく音沙汰なくて裏ブログだけ動いたりする時もあるかも。
とりあえず、今回の続きから裏になります。
・ディルケイのおくすりネタ
・ディルがちょっとへたれ。
ケイネスがツンの皮を被りきれていない。
・話の都合上オリキャラあり
・えろく…なってくれたらいいなぁ…
オッケーな方はどうぞ。
つづきはこちら
「おにいさーん」
喧噪に混じり、近くの公園からか、子供の高い声が耳に届く。
微笑ましいことだな、と憂いを帯びた顔を若干緩ませて、
ディルムッドが歩を運んでいたところ、その背中に向けて再度同じ声が響いた。
「お、に、い、さ、ん!」
「…………ん…?」
偶然か、と思いつつも振り向いた先に…子供がいた。
成長途中らしい細い肢体は、一見すると少年なのか少女なのか判断しがたい。
背中までの金髪と碧眼を持った小柄な子供が、
愛らしい顔ににこにこと笑みを浮かべ、はっきりとディルムッドを見ている。
…魔貌殺しの眼鏡には、それだけでなく呪も付加されている。
彼の存在は知覚出来るが、声をかけようと思わず、そして離れた時にはその記憶に残らないよう…まぁ、軽い人払いの術だ。そうでもしなければ、ディルムッドは歩くごとに女性に声をかけられることになる。
だから、それを置いてディルムッドに語りかけることが出来る、ということは…その人物がもれなく“こちら側”だということを示しているのだ。
「……お兄さん、とは、俺のことか?」
しかしそんな、見るからに怪しい風情の子供の相手をする気になったのは、
その髪と瞳の色に、屋敷で休んでいるはずの主を思い出したからかもしれない。
もっとも、主の髪が少し暗めの金色であるのに対して、
その彼ないし彼女の髪は目映いぐらいのベビーブロンドであったが。
「そうでーす。お兄さんがあんまり落ち込んだ顔してるから声かけちゃいましたぁ」
無邪気な笑顔のまま答える少年ないし少女に、
元より子供好きであるディルムッドもつられて笑みが浮かぶ。
「…それはまた、見苦しいところをお見せした」
「いえいえ、お兄さんったら落ち込んだ顔も格好よくてうらやましいですぅ!
でも、僕が拝見した限り、お兄さんってばずうっと沈んだ顔してましたよね。
さては恋人さんに冷たくされた!とかですか?」
「…っぐ……」
痛いところを突かれて黙り込む。
「…あら、やっぱりですかー。
お兄さんみたいな格好いい人に冷たく出来るなんてすごいですねぇその恋人さん」
「いや…恋人ではないぞ。…大切な方なのは、確かだが」
申し訳なさそうな子供に一応の訂正を入れると、
何かますます好奇心を刺激されたらしい幼い顔が輝く。
「おお…、何やら漂う禁断の香りに僕もドキドキですぅ。
美徳のよろめきですか恐るべき子供たちですかたくらみと恋ですか?」
「…人の恋路を詮索するのは子供にふさわしい趣味ではないぞ?」
不躾な質問に苦笑で返す。
身分違いで不倫未満でありおまけに同性同士である、などと言ったことは、
相手が子供に限らずとも告げるつもりはない。
「ちぇー。ダメですか?」
「駄目だ。…あの方が許さない限りは、誰に対しても話す気はない」
「お熱いですねぇ。でもでも、僕としてはそんなお兄さんに!」
「うん?」
特に声を潜めてはいないが、人払いの呪のおかげで通行人の気にとまることもない。
ますます身を乗り出す様に聞き返すと、子供はそれまで以上に大げさな声と仕草で、懐から何かを取り出した。
「オススメの物があるんですよぉ!じゃんっ」
子供の手の平の上では大きく見える、繊細な細工の小瓶は。
「…香水…いや、薬、か?」
「そう!これさえあればあなたも愛する人とラブラブフラッシュ!
無味無臭だから食べ物や飲み物の中に入れるだけ!
五分後にはどんな聖人君子ももうビンビンのムラムラです!」
「ビンビン……?滋養強壮にいいということか?」
覚えのない言葉に問うと、いやんいやんと体をくねらせてからばしばしと肩を叩かれる。
「もう嫌ですよぉお兄さんったらとぼけちゃって!
まあだいたいそんな感じですうん。
箱入りの病弱娘から今にも死にそうなご老体ですら
体が火照り血潮がたぎり在りし日の情熱を思い出すという優れもの!」
「…それはすごいな…パナケアもかくやだ」
しかしその体力回復薬が恋人との仲を取り持つというのに一体どんな関わりがあるのだろうか、とディルムッドが疑問に思っているのを気にせず、目の前の子供のマシンガントークは引き続く。
「そう!すごいんです!
もう出会った当初の愛しさと切なさと心強さが二人に蘇ること間違いなしです!
倦怠期なんてさよならバイバイ元気でいてねですよ!」
「……出会った当初に戻られるのは困るんだが…。……そうなのか」
付き合いのいいディルムッドが、若干引きながらそれでも相づちを打つと、大きく頷いてからまた子供が言う。
「そう、そうなんですよお兄さん。この薬は素晴らしいのです!
そしてその素晴らしい薬が、今ならなんと!」
「…なんと?」
聞き返すディルムッドに、未だ性別不明の子供はにっこりと天真爛漫な笑みを浮かべて言った。
「お値段19,800円です!」
(訳が解らない内に買わされてしまった……)
ありがとうございましたー、と愛想のいい声を背後に、ディルムッドは手の中の小瓶を見やる。
見た目通りの年齢とは思えない弁舌だったが、あの子供、系統は違えど英雄王や征服王と強引さではいい勝負なのではなかろうか。
サーヴァントにブラックカードをぽいと渡す主の金銭感覚にしてみれば、
こんな買い物ははした金もいいところだろうが、
矢継ぎ早な宣伝に流された感のある自分が若干情けない。
こと主以外のことでは、ディルムッドは悪意のない相手からの強引な態度には押されがちな傾向にあった。
どれぐらいかと言うと、それがかつての妻とのなれそめにも間接的な死因にもなっているくらいだ。
まあ、ケイネスは細すぎる、というのは、ディルムッドが前々から思っていたことだ。
今回のように季節の変わり目に熱を出すことも珍しいことではないらしいし、
滋養強壮剤というのは、彼の主にぴったりなのではなかろうか。
そう考えている内に屋敷は目の前だ。
住み慣れた館が、ここを出た時と同じようにディルムッドを迎え入れる。
さて、俺はこの薬を…
A.主に飲ませる
B.まず自分で試しに飲む
ここまで。
ディルに「ビンビン」と言わせたいが為にオリキャラに頑張ってもらった。
お値段がいちきゅっぱなのは語感がよかったからで、特に理由はありません。
おそらくBルートが先に出来上がると思う。
拍手ありがとうございました!